病気解説シリーズ – 突発性前庭症候群 –

病気解説シリーズ

突発性前庭症候群とは?

突発性前庭症候群とは、主に高齢犬に多く見られる、急に起こる平衡感覚の異常を特徴とする病気です。発症は突然ですが、多くの場合は命に関わらず、自然に回復するのが特徴です。

突発性前庭症候群の症状

  • 頭が一方向に傾く(斜頸
  • ふらつく、まっすぐ歩けない
  • ぐるぐる回るように歩く
  • 立てない、転ぶ
  • 眼球が左右や上下に揺れる(眼振
  • 吐き気・嘔吐
  • 食欲不振

発症はとても急です。※意識ははっきりしていることが多いです。

治療方法

特効薬はありませんが、対症療法を行います。

  • 点滴(脱水・栄養管理)
  • 吐き気止め
  • 安静の確保
  • 必要に応じて補助介護

多くの犬では、

頭の傾きだけが少し残ることもあります
2~3日で症状が軽くなり
1~2週間でかなり改善

飼い主さんができるケア

  • 転倒防止(滑らないマット、段差対策)
  • 無理に歩かせない
  • 食事や水は口元へ
  • 静かで暗めの環境を保つ

予後(回復の見込み)

  • とても良好なことが多い
  • 再発する犬もいますが、同様に回復するケースが多い
  • 命に関わることはまれ

すぐに動物病院へ行くべきポイント

以下の症状がある場合は、突発性前庭症候群以外の病気の可能性もあるため、早急に受診してください。

  • 意識障害やけいれんがある
  • 症状がどんどん悪化する
  • 数日経っても改善しない
  • 若い犬で発症した
  • 強い痛みを示す

突発性前庭症候群を発症する原因

  • はっきりした原因は分からないことが多く、これが「突発性」と呼ばれる理由です。
  • 考えられている要因:
  • 加齢による前庭機能の一時的な障害
  • 内耳の異常(炎症など)
  • 血流の一時的な変化
  • ※似た症状を起こす病気として
  • 中耳・内耳炎、脳腫瘍、脳炎、脳血管障害などもあるため、鑑別が重要です。

治療費の目安

  • 初期診察+対処療法(薬、点滴) 約6,000円程度
  • MRIなどの精密検査を行う場合は数万〜数十万と大きく変動

保険の適応について

ほとんどのペット保険で補填の対象になっているようです。
事前に保険会社に確認すると安心です。

突発性前庭症候群の予防

結論から言うと、犬の突発性前庭症候群を完全に予防する方法はありません
原因がはっきりしない「突発性・老齢性」の病気だからです。
外耳炎・内耳炎から発症することもあるため、耳の不衛生を放置しないこと、定期検診を受けることが予防に繋がります。

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