パテラ(膝蓋骨脱臼)とは?
パテラ(膝蓋骨脱臼)とは、犬の膝のお皿(膝蓋骨)が本来の位置からずれてしまう関節の病気です。
パテラ(膝蓋骨脱臼)の症状
- 片足を浮かせて歩く(ケンケンするような動き)
- スキップするような歩き方
- 歩行中に突然「キャン!」と鳴く(痛みのサイン)
- 座り方が不自然(横座りや片足を浮かせた座り方)
- 運動を嫌がる、散歩を途中で止める
- 後ろ足の動きがぎこちない、引きずるような様子
- 足を頻繁に舐める(違和感や痛みのサイン)
- 膝の腫れや熱感がある
- 関節の変形や歩行困難(重度の場合)
治療方法
軽度のパテラ(グレード1〜2)の場合
症状の緩和と進行予防
- 体重管理:肥満は関節への負担を増やすため、適正体重の維持が重要
- サプリメントの使用:グルコサミンやコンドロイチンなど、関節の健康をサポートする成分が有効
- 運動制限:ジャンプや急な動きは避け、膝への負担を減らす
- 環境改善:滑りやすい床にマットを敷く、高い場所への昇降を制限する
- 定期的な獣医チェック:進行状況を確認し、必要に応じて治療方針を見直す
重度のパテラ(グレード3〜4)の場合
根本的な治療と再発防止
- 外科手術:膝蓋骨を正常な位置に戻すための整復手術が必要になることが多い• 滑車溝の形成術(骨の溝を深くする)
- 膝蓋骨の位置調整(骨や靭帯の修正)
- 術後のリハビリ:安静期間を経て、徐々に運動を再開。理学療法が推奨される場合も
かかりやすい犬種
- チワワ
- トイ・プードル
- ポメラニアン
- ヨークシャー・テリア
- マルチーズ
- パピヨン
- 柴犬
- ゴールデン・レトリーバー
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
パテラ(膝蓋骨脱臼)を発症する原因
- 先天的な骨格の異常
生まれつき膝蓋骨が収まる溝が浅い、骨の角度やねじれがあるなど、遺伝的な要因が関係しています。 - 筋力不足や体重過多
筋肉が弱いと関節を支えきれず、脱臼しやすくなります。肥満も膝への負担を増加させる要因です。 - 滑りやすい床や過度なジャンプ
フローリングなどの滑る環境や、急な動き・ジャンプが膝に衝撃を与え、脱臼を引き起こすことがあります。 - 成長期の栄養バランスの乱れ
骨の形成に必要な栄養が不足すると、関節が弱くなりやすいです
治療費の目安
- 内科療法(軽度の場合)約5,000〜2万円 サプリ・痛み止め・経過観察など
- 外科手術(グレード2〜4)約15〜30万円 手術内容や病院によって変動
- 術後の通院、リハビリ 約5千〜1万/回 数回〜数ヶ月かかることも
保険の適応について
ほとんどのペット保険で補填の対象になっているようです。
軽度のみ、手術のみなど保険によって対象が異なるので内容をよくご確認ください。
パテラ(膝蓋骨脱臼)の予防
- 体重管理
肥満は膝関節に大きな負担をかけるため、適切な体重の維持が重要です。定期的な体重測定とカロリーコントロールを意識しましょう。特に、BCS(ボディコンディションスコア)が適切になるように管理してあげましょう。→日本動物医療センターのサイトから年齢・BCSに合わせてカロリー計算ができます - 滑りにくい環境づくり
フローリングなど滑りやすい床は関節に負担をかけるため、マットやカーペットを敷いて足元が安定する環境をつくりましょう - 適度な運動と筋力強化
「おすわり→立つ」を繰り返すエクササイズ(人間でいうスクワット)で、後脚の筋力を強化し、膝関節の安定に役立ちます。無理なジャンプや急旋回のような動きは膝関節への負担が大きいので避けましょう。 - 栄養バランスの取れた食事
グルコサミンやオメガ-3脂肪酸など、関節をサポートする栄養素を含む食材やサプリメントを取り入れると効果的です。 - 定期的な健康チェック
歩き方に違和感がある、片足を浮かせて歩くなどの症状が見られたら、早めに獣医師に相談しましょう。早期発見が重症化の予防につながります。
パテラ治療にお勧めの獣医さん
東京都
- 動物医療センターPeco(渋谷区)
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